廃車処分の手数料はどのくらい?

廃車処分の手数料はどのくらい?

大切に乗ってきた愛車を廃車にするときは、廃車処分の理由にもよりますが、一抹の寂しさを感じながらも、できるだけ費用がかからないように手続きしたいと思うのが本音です。

 

ひとくちに廃車処分といっても、廃車の依頼方法も様々で、かかる手数料も依頼する業者によって異なっています。また、ご自身で廃車登録の手続きをして、少しでも費用を抑える選択肢もあるでしょう。

 

この記事では、廃車処分の手数料を車のクラスや依頼する業者、また、自分で手続きするさいにどのくらい費用がかかるのか?徹底的に掘り下げて見てみます。

 

手っ取り早く、業者別にかかる総費用と自分で手続きする場合の総額を知りたい人は、「5.廃車処分の手数料比較、販売店VS解体業者と自分でやる場合」を参考にご覧下さい。

 

1.廃車処分にかかる費用とは?

廃車処分でかかる費用には、陸運局で行う「永久抹消登録」の際に支払う法定費用を廃車の基礎的な手数料となっています。

 

陸運局での届け出を行うことにより自動車税の徴税も止まるので、廃車時には必須の手続きとなっています。

 

一般的に車検場と呼ばれる陸運局への手続きは、個人でも可能ですが一般の人にとって未だ敷居が高くなっています。したがって廃車手続きの多くは、車の預け先となる自動車販売会社や解体業者、買取業者などが、それぞれ独自に手数料を定め、依頼者から徴収しています。

 

廃車に関わる費用の種類を見てみましょう。

・廃車登録手続き費用(手数料)
自動車販売業者、並びに解体業者など業者に依頼した場合、抹消登録手続き費用として請求されます。

 

・廃車引取り費用
廃車を自宅車庫や路上、一時保管場所などから引き上げてもらう際にかかる費用です。事故や故障による不動車も含め対応してもらえますが、引取りにレッカー車によるけん引、積載などが必要な場合、搬送距離に応じて価格が変わります。

 

・抹消登録費用(法定登録費用)
ナンバープレートの管轄陸運局で廃車手続きとなる「抹消登録」を行う際、支払います。登録申請手数料350円と申請書代約100円がかかります。

 

業者に廃車を依頼した場合、法定登録費用として見積もりなどに表記されます。

 

・リサイクル料
現在、登録されナンバーが交付されている車のほとんどは、リサイクル料の納付がされています。具体的には、2005年2月以降に購入した新車、また、車検をとっている場合、リサイクル料の納付が行われています。

 

リサイクル料は、売却時にも引き継がれるので、中古車の購入でも引き継がれています。廃車時に支払う必要がある車は、2005年のリサイクル法の施行後車検を取っていない車に限りますので、非常にまれなケースとなります。

 

・解体費用
解体業者が請求する、リサイクルが伴わない車体部分の解体費用です。鉄スクラップの買い取りなどにより相殺されることが多くなっています。

 

2.自動車販売店や解体業者に支払う手数料の内訳は?

多くの新車、中古車販売店では、自動車の販売時に下取り車として廃車手続き引き受けてくれます。

 

以下の様な手数料名目による請求がありますが、若干重複する手数料もあるため、販売担当者によく説明をしてもらいましょう。

 

通常、自動車販売業者は、車体を廃車として使用済みにする場合、自動車解体の専門業者に依頼することとなり、陸運局での抹消手続きのみを引き受けるようになります。

 

・廃車登録手続き費用(手数料):約10,000円〜20,000円
・抹消登録費用(法定登録費用):350円(+約100円の申請書代)
・下取り手数料:約15,000円〜20,000円
・廃車引取り費用:10kmで約20,000円(作業実費など業者による差がある)

 

ちなみに、筆者が勤務していた新車ディーラーでは、「廃車手続き費用/11,500円」、「下取り手数料/17,000円」を見積もりにて計上し、値引きで調整していました。

 

当時は、鉄スクラップの価格が安く、また、リサイクル法施行前だったので、解体業者に10,000円程度の費用を支払って引き取ってもらっていました。
陸運局での手続きは、営業担当者が書類を作成して申請していました。

 

現在は、鉄スクラップの買取価格も見込めるため、購入者の負担は少なくなっています。

 

3.車の解体時にかかるリサイクル料金と解体費用とは?

車の解体費用は、リサイクル法によって義務付けられている、「シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類」については、リサイクル費用として「自動車リサイクルシステム(JARS)」から支払われ、それ以外の鉄スクラップなどの処分についての費用となります。

 

リサイクル費用とそれ以外の費用の負担について、現実的に廃車時のユーザー負担は、ほとんどかかりません。

 

・リサイクル料の負担について
廃車する車は、使用済みにする場合、指定の解体業者に持ち込まれ、リサイクル処理が行われます。

 

リサイクル料は、自動車購入時または、車検時に既に支払い済みとなっており、自動車リサイクルシステム(JARS)に預託されているので、この時点で、解体事業者により請求が行われ支払われます。

 

したがって車の持ち主による、廃車時のリサイクル料金支払いは必要ありません。
なお、リサイクル料支払い済みを証明するリサイクル券を紛失していても、心配ありません。

 

JARSによる、預託証明書が必要な場合は、「自動車リサイクル料金の預託状況」が証明の代わりとなります。

 

預託の状況は、 JARSのホームページにアクセスし、「自動車ユーザー向け」の項目をクリックして「リサイクル料金検索」から調べることが可能です。

 

・リサイクル料はいくら?
既に支払い済みのリサイクル料についてですが、参考程度にデータを挙げてみます。

 

軽自動車:約8,000円
国産乗用車(セダンなど):約10,000円
外国製自動車:約15,000円
それ以外の大型乗用車(ミニバンなど):約20,000円

 

実際、リサイクル料は車両ごとに異なります。
自動車メーカーや輸入業者が、生産・輸入時に公表し、自動車ユーザーの支払いが義務付けられています。

 

制度上、購入登録時に支払いが行われるため、中古車の場合でも預託済みのリサイクル料は引き継がれます。
(陸上競技のリレーのバトンのように、次のユーザーに権利が受け渡されます)

 

・抹消手続きの種類の違いによるリサイクル料の取り扱いについて
抹消手続きは3種類あります。

 

一時的に車の使用を中止する抹消(16条抹消)、廃車解体を行い使用済みとする永久抹消(15条抹消)、海外向けに中古車として輸出する輸出抹消があります。

 

廃車でリサイクル料が預託金から使われるのは、永久抹消(15条抹消)だけです。
一時使用中止による抹消では、預託金は継続されます。
なお、輸出抹消では、日本国内において解体リサイクルが行われることがなくなるため、預託金は返戻されることになります。

 

・その他の解体費用
リサイクル料の対象外は、それ以外の解体部分となります。
主に、鉄スクラップなどの金属となり、市場相場に沿って取引がされています。

 

解体費用よりも鉄スクラップの価格のほうが、おおむね高くなります。
現実的に多くの解体業者が無料、もしくは廃車を買い取る形で取引されています。

 

4.管轄の陸運局で廃車登録する時に支払う費用

自分で陸運局に行って廃車手続きを個人で行うことも可能です。
その際にかかる費用は、わずかで以下のとおりです。

 

・抹消登録費用(法定登録費用):350円(+約100円の申請書代)
・代書費用:約2,000円(抹消登録の申請書類を行政書士に作成してもらう費用)
・手続き代行費用:約6,000円〜10,000円
(約抹消登録の申請手続き行政書士に依頼する場合の費用)

 

申請書類の代書は利用した方が得策です。自身でも作成可能ですが、間違ってしまった場合訂正が効かない書類もあるので、プロに任せたほうが安心です。

 

申請手続きは、個人でも難しくありません。登録手続きが増える3月、12月と毎月の25日過ぎの月末を除けば、個人でも無理なく申請手続きできます。申請窓口や手順については、代書作成時に聞いておくと便利です。

 

5.廃車処分の手数料比較、販売店VS解体業者と自分でやる場合

廃車処分にかかる費用を総額で比較してみます。

 

・自動車販売店:約10,000円〜25,000円
・廃車買取業者:0円〜(ほとんどの場合、お金がもらえて、返戻金がある)
・解体業者:0円〜約10,000円(車種により異なる、お金がもらえることもある)
・自分で申請する:約2,500円(解体業者に解体のみ依頼、返戻金やお金がもらえることもある)

 

最も費用がかかるのは、自動車販売店です。手続きの手間もかからず、費用も無料になっているのが廃車買取業者です。廃車買取は、実質解体業者が運営しているところもあるので、契約前に相談してみると良いでしょう。

 

自分で廃車の抹消登録を陸運局ですることも安く上げる一つの方法ですが、平日の日中のみしかやっていないのと、解体業者や買取業者のほうが安く済むこともあるので、よく検討してみましょう。

 

6.まとめ、廃車の手数料や費用について

廃車処分で支払う手数料や費用は、業者によって幅が大きく、車種によっては実質無料となることもあります。

 

廃車の価値や手続き方法は、リサイクル法や中古車輸出、円高から円安など大きく変わってきました。

 

特に廃車の価値が見直される要因となった、リサイクル法の確立と日本車の中古車輸出、中国から東南アジアの経済成長による、鉄スクラップの高騰など、廃車を取り巻く環境も変化したので、廃車手続きの費用負担も軽減されるようになりました。

 

昨今は、国内の買取業者の充実と競争により、思いもよらぬ価格で買取値段が付くこともあり、自動車販売店から廃車と言われ、査定で無価値と判定されても業者次第では、価値を見出してもらえることもあります。

 

廃車にかかる費用は解説のとおりですが、多くの場合、費用負担は圧縮できます。
場合によっては売れることでプラスになることもあるので、廃車だからと諦めずに業者を探してみると良いでしょう。